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神主とは、高尚な乞食である

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タイトルの言葉は、私の祖父(先代宮司)のことばです。

世の中では「神主」というだけで何となく偉い人というイメージを持たれる事が多いと思います。
それはなぜかといえば、「神様」という尊いお方にお仕えしているからです。
我々神主の仕事はその貴い神様に、参拝者のお取り次ぎをすることです。
それを神道用語で「中執り持ち(なかとりもち)」と言います。

つまり参拝者の願い事を叶えるのは神主ではなく神様であり、神主に出来る事は神様との仲を取り持ってあげることだけだということです。
神様に仕えているという一点を除けば、神主のやっている事は乞食のようなものです。
神様に捧げられたお供え物を恵んでもらって生活しているのですから。
それを忘れ、さも自分の力で参拝者を幸福にしてあげたと勘違いしてしまえば本分を見失います。
私の祖父は、それを忘れないように、タイトルのような言葉を遺したのでしょう。

私はそう理解しています。

祖父は私が小学生の時に亡くなったので、実際本人の口から聞いた事はありませんでしたが、できれば直接お聞きして、その意味を教えて頂きたかったなと思います。
by kansyanokoe | 2011-12-02 15:41 | ひとりごと